〜脳卒中の日記風〜
リハビリ室へ行く

病室にて、明日からの出動の通告を受ける。
リハビリ室に午後３時１５分。
重ねてリハビリの先生が、
「明日から３時１５分！」
分かりましたって…
リハビリ室は隣りの建物の２階にあるらしい。
いったい、どんなところだろうか？
いったい、何をするんだろうか？

今までは日中、車椅子に出来るだけ長く乗っていることや、
廊下の手すりを使って、片足（健足）で立ち上がる練習の繰り返しだった。
ただ、まだ上手く立ち上がることは出来ないでいる。
麻痺した足に体重を乗せることがカクンといきそうでコワかったし、
まずは片足で立ち上がれるようになるのが重要ってことだった。
それなのに、明日からは何をすればいいのだろう？
はてさて、どうなることやら…

時間になった。
リハビリ室の外の廊下まで、
ヘルパーさんが送ってくれる。
「こんにちは！」
中からオールバック氏が現われた。
「コンニチワ」とボクも言う。
車椅子を押されて、はじめて入るリハビリ室。
台の上に乗るように指示されるけど、これがなかなか上手く行かない。
立つのが下手な上に、低い車椅子から高い台の上へと移動するのは難しい。
「手で引っ張るんじゃなく、重心を前に移して行って、手で支えるんだ。」
飛び箱みたいな感じでしょ？
言ってることは分からんではないが…
なにせ体がついてこん。
「キミは前から立ち上がるのが下手だよなぁ。」
一瞬ムッとするけど、本当のことだから怒れない。
台の上に寝そべって、足や手を動かしてもらう。
自分で動かす方法も教わる。
なんだか肩と足首がとても痛い。
病室のベットで、ずっと横になっていたので、
筋肉が固くなっているそうだ。

平行棒があって、以前の廊下でやっていたように立ち上がってみる。
先生たちが集まって、
「ナイハンが…、クローヌスは…」とやっているが、
何が何だかチンプンカンプン。
ただ、裸足だったのに、
「鉄板の冷たい感覚も分からないんだなぁ」
とひとりで感心していた。
右手がブラブラして、平行棒の一方に当っているので、
ちょっと邪魔。
歩くことはない。
というか歩けない。
ただ５分ぐらい立っているだけ。
それでも汗ビッショリで疲れてしまった。

最後に壁際の滑車。
腕・肩を動かすため。
だけども、右は動かないから、
左で引っ張ってあげたり、
下ろしてあげたりリードする。
握力もないので、嫌でも握れるグローブなどで取っ手の一方に結ぶのだ。
少しづつ、少しづつ。
急激にやると肩を痛めちゃうらしい。
はじめてリハビリに来て痛くなってもしょうがない。

きっちり１０分。
おぉ！疲れた！