読書ノススメ

本が読めるようになったのは、’９８年１２月のことだった。

病院の廊下で読んだ。

まず最初に読んだのは、

読みかけだったマザーグース。

通勤途中に開いていた。

９月の事になってしまった。

でも、文字を読んでいくのがツライ。

文字がダブってしまうのだ。

１日、３０分がやっとの有り様。

新聞だって読めなかったわけだ。

ドラフトの記事が細かすぎて読めなかった憶えがある。

でも、このまま本が読めないのはかなしい。

だから、少しずつ時間を増やしていった。

１日の大半はラジオだけれど、本を読む時間も増えていった。

それとも、眼の方が回復してきたんだろうか？

ボクはもともと、新書を読むのが好きだった。

片手で読むには丁度いい。

いろんな本を読んだ。

まさに乱読。

これが、しかし、楽しい。

自分の好きな本も選んだ。

だけど、自分がまるで知らないことが載っている本もあった。

本棚の前に居座って選ぶ訳にはいかないので、

新刊か、巻末に付いている目録から選ぶ。

ここで全然知らない世界の本を選ぶことがある。

もちろん、つまらないことも多い。

でも、知らなかったことを知る楽しみを味わったことの方が、

断然多い。

記憶の話。

翻訳語の話。

スキューバダイビングの話。

哲学の話。

数学の話。

乱読ノススメ。